Sigma 35mm F1.4 DG II Art——旧型から20%軽くなった新フラッグシップ
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2026年4月16日に発売されたSigma 35mm F1.4 DG II Art。
シグマのArtラインを代表する「35mm F1.4 DG DN | Art」の後継機で、旧型比で約20%の軽量化・14%の短縮化を実現しながら、光学性能はさらに上回ると謳われている。
価格は実売152,000〜169,400円(税込)。Sony FE 35mm F1.4 GM(希望小売価格237,600円・税込)より大幅に安く、純正と迷っている人には刺さる選択肢かもしれない。
Sigma 35mm F1.4 DG II Artとは?旧型DG HSMからの進化ポイントを整理する
2012年に登場した旧型「35mm F1.4 DG DN | Art」は、一世代前のフラッグシップ単焦点として10年以上にわたり愛用されてきた。
それの正統後継がこの「DG II Art」で、設計を1から見直した完全新設計モデルだ。
ミラーレス専用設計に最適化されAF駆動も従来のHSMからデュアルHLA(Hypersonic Linear Actuator)へと刷新された。
主要スペック一覧(旧型との比較表)
| 項目 | 35mm F1.4 DG II Art(新型) | 35mm F1.4 DG DN | Art(旧型) |
|---|---|---|
| 最大口径×全長 | φ73.0mm × 94.0mm(Lマウント) | φ77.0mm × 109.5mm |
| 重量 | 530g | 645g |
| レンズ構成 | 12群15枚 | 11群13枚 |
| 絞り羽根 | 11枚(円形) | 9枚(円形) |
| 最短撮影距離 | 0.28m | 0.30m |
| 最大撮影倍率 | 0.18倍 | 0.19倍 |
| フィルター径 | 67mm | 67mm |
| AF駆動 | デュアルHLA(高速リニアアクチュエーター) | HSM(超音波モーター) |
| コーティング | AAC(Advanced Amorphous Coating) | Super Multi-Layer Coating |
| 防塵防滴 | あり(マウント部シーリング) | なし |
数字で見ると地味に見えるかもしれないけど、重量115g減は持ってみると結構な差がある。
フルサイズボディに付けて1日歩き回るなら、この差はじわじわ効いてくる。
おそらく、この手のレンズは、実際に使って見なければ魅力を感じづらいところはある。
最終的には、手にとって描写を確認してほしい。
対応マウント(Sony E / L-mount)
現時点(2026年4月)で対応マウントはSony EマウントとライカLマウントの2種類。
残念ながらNikon Zマウント版は発表されていない。ニコンがZマウントをサードパーティに開放していない状況が続いているためで、今後の動向次第ではあるが、現状はNikon Zユーザーはカバーされない。
ソニーαユーザーとLマウントシステム(LUMIX S・Leica SL系・SIGMA fpなど)のユーザーが主なターゲットだ。
解像感・ボケ味を実写作例で検証——F1.4開放からどこまで使えるか
開放F1.4での周辺解像力
正直、旧型DG HSMのF1.4開放は中央こそ鋭いものの、周辺はかなり甘くて「開放は作品用じゃない」という人も多かった。
DG II Artはそこが大きく変わっていて、MTFカーブを見ると周辺でも80%近い値を示しており、これは開放から実用的に使えるレベルだ。
収差の補正も大幅に改善されていて、旧型で目立った色収差(パープルフリンジ)がかなり抑えられているという評価が複数の解説で出ている。
「開放から使えるArt」というのは実際に変わったポイントだと思う。
背景ボケの自然さとポートレートへの適性
35mmのF1.4というのはポートレートにも風景にも使える万能な画角・明るさの組み合わせで、ボケの質は重要なポイントになる。
絞り羽根が9枚から11枚になったことで、ボケ玉の形が一段と丸くなり、より滑らかな玉ボケが得られるようになった。
ただ、ボケの表情は「ふわっと溶ける」タイプというより、輪郭が出やすいSigmaらしいシャープなボケで、好みが分かれるところだ。
ポートレート用途でとにかく柔らかいボケを求めるなら、Sony GM系の方が好みに合うかもしれない。
AF性能とビルドクオリティ——動体・ストリートでの実用度
AFスピード・精度(旧型比)
旧型のHSMは静止体なら問題ないが、動体追従や動画撮影ではブリージング(フォーカスを動かすと画角が変わる現象)が目立つという弱点があった。
デュアルHLAに換わったDG II Artはそこが大きく改善されていて、ブリージングが大幅に低減している。
海外記事ではSony FE 35mm F1.4 GMと直接比べても「十分に互角」という評価が出ており、純正の牙城に食い込んできた感じだ。
ただ、低照度での追従はGMにわずかに劣るという意見も一部あるため、そこは念頭に置いておきたい。
重量・サイズ・防塵防滴
530gというのは35mm F1.4クラスとしては軽い部類で、Sony α7R VやLUMIX S5IIと合わせても取り回しやすい。
旧型にはなかったマウント部のシーリングが加わり、ちょっとした雨天でも安心して使えるのは地味に嬉しいポイントだ。
鏡筒はいかにもシグマらしいシンプルでソリッドな仕上がりで、高い所有感がある。
Sony FE 35mm F1.4 GM・純正レンズとの比較——純正か?シグマか?
価格差と画質差の実際
Sony FE 35mm F1.4 GM(SEL35F14GM)のメーカー希望小売価格は237,600円(税込)で、Sigma DG II Artの実売169,400円(税込)と比べると約7万円の差がある。
画質面では、GMが全体的にわずかに解像力・AF精度で上回るという評価が多いが、価格差を考えると「GMじゃないと困る」というシーンは限られてくる。
7万円の差をどう見るかは人によって全然変わってくるが、同じ予算ならカメラボディや別レンズに回せるという見方もできる。
あとは、動画ユーザーであればやはり手ぶれ補正が気になるところだろう。
どうしても、サードパーティレンズだと手ぶれ補正の効きが悪いデメリットがある。
しかしながら、本格的な動画撮影をする場合、ジンバルを使用することも視野に入るため、大きな問題ではないかもしれない。
結局は、手軽さと品質、総合的な価格で評価するしかないだろう。
「Sigma Artを選ぶべき人」の整理
- コストパフォーマンスを重視する人(7万円の差は大きい)
- ジンバルが手元にあり、動画でのブリージング抑制が必要な人(DG II Artは大幅改善済み)
- 旧型DG HSM Artから乗り換えたい人(同マウントでの進化幅が大きい)
- LマウントシステムでArtラインを揃えたい人
逆に、Sony純正システムで動体撮影がメインで最高のAF精度を求めるなら、GMを選ぶ方が後悔は少ないかもしれない。
価格と購入先——最安値とキャッシュバック情報(2026年4月時点)
各マウント別の実売価格
2026年4月現在の実売価格はおおむね以下の通り。
- Sony Eマウント:実売152,000〜169,400円(税込)
- ライカLマウント:実売152,000〜169,400円(税込)
シグマはオープン価格で参考価格を169,400円(税込)に設定。
発売直後は大手カメラ量販店が10〜15%前後割引で出しているケースもあるので、複数店舗を比較する価値はある。
また、シグマは定期的に下取りキャッシュバックキャンペーンを実施しているため、旧型DG HSM Artを持っている人は公式サイトをチェックしておくといいかもしれない。
Amazon・楽天での購入時の注意点
Amazonや楽天で購入する際は、シグマ正規代理店(株式会社シグマ)の出品であることを確認しよう。
並行輸入品は国内保証が付かない場合があるため注意が必要だ。
こんな人に向いている——ジャンル別おすすめ活用シーン
- ポートレート撮影:F1.4の美しい前後ボケで被写体を引き立てたい人。「柔らかいふわふわボケ」より「シャープな立体感のあるボケ」が好きな人向け
- ストリートスナップ:530gの機動力と開放から使える解像感が活きる。防塵防滴付きで天候を問わず使えるのも◎
- 風景・建築:絞ればコーナーまでシャープに写る。35mmの画角は使いやすい
- 動画撮影:ブリージング低減とデュアルHLAのスムーズなAFで、動画用途でもかなり実用的になった
Sigma 35mm F1.4 DG II Artは旧型・純正から乗り換える価値がある?編集部の結論
旧型「35mm F1.4 DG DN | Art」を使っている人には、乗り換えを真剣に考えていい進化だと思う。
開放解像力・AF・重量・防塵防滴と、弱点だった部分がほぼ全部改善されている。
価格帯は上がったものの、Sony FE 35mm F1.4 GMより約7万円安く、「コスパの良いArtレンズ」という立ち位置は変わっていない。
ただ、Sony E/Lマウント以外のユーザーには今のところ選択肢がなく、Nikon Zユーザーは待ちの状態が続く。
個人的には、ミラーレス用Artラインの中で最もバランスが取れた単焦点のひとつに仕上がったな、という印象だ。
「純正でなくてもいい、でも画質は妥協したくない」という人には、かなりおすすめできる一本だと思う。
引用元: Sigma 公式製品ページ – ART 35mm F1.4 DG II、 Sigma 公式プレスリリース(2026年2月24日)、 PetaPixel – Sigma 35mm f/1.4 II Art Review: Return of the King、 DustinAbbott.net – Sigma 35mm F1.4 DG II | ART Review、 Sigma 公式 – 35mm F1.4 DG DN | Art(旧型スペック)、 価格.com – シグマ 35mm F1.4 DG II ソニーE用


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