同じM4チップでも、ここまで違う — Air M4とPro M4を5つの視点で比較
2026年3月に登場した「iPad Air M4」は、2024年発売の「iPad Pro M4」と同じApple M4チップを搭載しながら、価格は約7万円安い。
同じチップならAirで十分なのか、それともProにしか出せない価値があるのか。
この記事では価格・メモリ・ディスプレイ・スピーカー・接続性の5つの視点から両モデルを徹底比較し、どちらを選ぶべきかを明らかにする。
価格を比較する — Air M4は新品、Pro M4は量販店在庫が頼り
iPad Air M4はApple Storeで現行販売中だ。
一方、iPad Pro M4は2026年3月時点でApple Storeの販売を終了しており、Apple整備品としても現在は流通していない。
購入できるのはヨドバシカメラ・ビックカメラなどの大手家電量販店の在庫のみとなっている。
11インチ iPad Air M4(Wi-Fi)価格 — Apple Store新品
- 128GB:98,800円(税込)
- 256GB:114,800円(税込)
- 512GB:150,800円(税込)
- 1TB:186,800円(税込)
11インチ iPad Pro M4(Wi-Fi)価格 — 大手量販店・2026年3月時点の最安値目安
- 256GB:133,800円前後
- 512GB:181,741円前後
- 1TB:229,800円前後
- 2TB:239,800円前後
発売当初の定価(256GBで168,800円)から大幅に下落しており、特に256GBモデルは約3.5万円安くなっている。
ただし量販店在庫は残り物となるため、希望のカラー・ストレージが手に入らないケースも出てきている。
iPad Air M4は128GBから購入できる点もメリットで、ストレージをクラウド中心で使うユーザーにとって無駄なく選べる。
iPad Pro M4 中古相場(2026年3月時点)
Apple整備品はまだ流通していないが、イオシスなどの中古専門店では11インチ256GBモデルが122,800〜132,800円前後で出回り始めている。
ランク別の目安は以下のとおりだ。
- Aランク(ほぼ傷なし):132,800円前後
- Bランク(軽微な傷あり):127,800円前後
- Cランク(使用感あり):122,800円前後
整備品が今後Apple Storeに登場した場合、定価の最大15%オフが目安となるため、256GBは143,000円前後が想定価格となる。
1年間の保証が付く点で中古専門店より安心感があり、流通が始まった際はねらい目になる。
チップ性能を比較する — 同じM4でもコア数が違う
両モデルともApple M4チップを搭載しているが、コア構成が異なる点は見落とされがちだ。
iPad Air M4は8コアCPU(高性能3コア+高効率5コア)、9コアGPUを搭載している。
対してiPad Pro M4は、256GB/512GBモデルが9コアCPU(高性能3コア+高効率6コア)、10コアGPU、さらに1TB/2TBモデルでは10コアCPU(高性能4コア+高効率6コア)、10コアGPUと、よりパワフルな構成になっている。
ただし日常的な作業やApple Intelligenceの処理において、この差を体感できる場面は限られる。
4K/8K動画の書き出しや3Dレンダリングなど、CPUとGPUに持続的な高負荷をかける用途でのみ差が出てくる。
一般ユーザーにとって実質的な性能差はほぼないと考えてよい。
メモリ(RAM)を比較する — 安いAirのほうが多いという逆転現象
今回の比較で最も驚くべき点がこのメモリ構成だ。
iPad Air M4は全モデルが12GBユニファイドメモリを搭載している。
対してiPad Pro M4は、256GB・512GBモデルが8GB、1TB・2TBモデルのみ16GBという構成になっている。
つまり、iPad Pro M4の256GBモデル(量販店実勢133,800円前後)とiPad Air M4の256GBモデル(114,800円)を比べると、Airのほうが約2万円安いうえにRAMも4GB多いという逆転現象が起きている。
Apple IntelligenceやマルチタスキングはRAMに直結するため、Pro M4の低ストレージモデルを選ぶよりAir M4のほうが快適に動く場面があり得る。
メモリ(RAM)比較まとめ
- iPad Air M4(全モデル):12GB
- iPad Pro M4(256GB / 512GB):8GB
- iPad Pro M4(1TB / 2TB):16GB
ディスプレイを比較する — OLEDと120HzはまだPro専用
iPad Pro M4が圧倒的に優れているのがディスプレイだ。
「Ultra Retina XDRディスプレイ」と名付けられたタンデムOLEDパネルを採用しており、最大輝度1,000ニト(HDRコンテンツ時は最大1,600ニト)を実現している。
ProMotionテクノロジーにより、リフレッシュレートが10〜120Hzの間でコンテンツに応じて自動調整され、Apple Pencilでの描き心地やスクロールの滑らかさは別次元だ。
一方のiPad Air M4はLiquid Retina(IPS LCD)ディスプレイを搭載。
輝度は11インチで500ニト、13インチで600ニトと日常使いには十分だが、リフレッシュレートは60Hz固定のため、ProMotionとの差は手書きや高速スクロール時に体感できる。
ディスプレイ比較まとめ
- iPad Pro M4:タンデムOLED、最大1,600ニト(HDR)、ProMotion 10〜120Hz
- iPad Air M4:Liquid Retina(IPS LCD)、最大600ニト(13インチ)、60Hz固定
スピーカーを比較する — 4スピーカーvsステレオ2スピーカー
オーディオ面でも明確な差がある。
iPad Pro M4は本体の四隅に計4つのスピーカーを搭載しており、横向き使用時に左右対称のサラウンド感ある音場を実現している。
iPad Air M4はステレオ2スピーカー構成で、横向き時に左右から音が出るが、音の広がりや厚みはProに比べると一段落ちる。
動画鑑賞・オンライン会議・音楽視聴など、スピーカーを日常的に活用するシーンが多い場合は、iPad Pro M4の4スピーカーが快適さに直結する。
接続性・拡張性を比較する — Thunderboltの有無が分岐点
プロフェッショナルな用途で重要なのがUSB-Cポートの規格だ。
iPad Pro M4はThunderbolt / USB 4を搭載しており、最大40Gb/sのデータ転送速度に対応している。
外部SSDへの高速バックアップや、4K対応外部ディスプレイへの出力もスムーズに行える。
iPad Air M4のUSB-CはUSB 3(最大10Gb/s)対応で、転送速度はProの4分の1にとどまる。
外部ディスプレイへの出力には対応しているが、大容量RAWデータの転送や4K動画編集のワークフローでは速度差が作業効率に影響する。
スペック総まとめ比較表
| iPad Air M4 | iPad Pro M4 | |
|---|---|---|
| 発売 | 2026年3月 | 2024年5月 |
| チップ | Apple M4 8コアCPU(高性能3+高効率5) 9コアGPU | Apple M4 9〜10コアCPU(高性能3〜4+高効率6) 10コアGPU |
| メモリ(RAM) | 12GB(全モデル) | 8GB(256/512GB) 16GB(1TB/2TB) |
| ディスプレイ | Liquid Retina(IPS LCD) | Ultra Retina XDR(タンデムOLED) |
| リフレッシュレート | 60Hz | ProMotion 10〜120Hz |
| 最大輝度 | 500〜600ニト | 1,000ニト(SDR) 1,600ニト(HDR) |
| スピーカー | ステレオ(2スピーカー) | 4スピーカー |
| USB-C規格 | USB 3(最大10Gb/s) | Thunderbolt / USB 4(最大40Gb/s) |
| Apple Pencil | Apple Pencil Pro対応 | Apple Pencil Pro対応 |
| 最小ストレージ | 128GB | 256GB |
| 価格(11インチ Wi-Fi 最安) | 98,800円〜(Apple Store新品) | 133,800円〜(量販店・2026/3時点) |
iPad Air M4はiPad Pro M4から乗り換える価値はある? — 用途で変わる編集部の結論
iPad Air M4を選ぶべき人
- コストパフォーマンスを重視したい人
- Apple Intelligenceをフル活用したい人(12GBのRAMが全モデルで有利)
- 勉強・ビジネス・動画視聴・軽いイラスト制作が主な用途の人
- Pro M4の256GB/512GBモデルからの乗り換えを検討している人(RAM逆転のため)
iPad Pro M4を選ぶべき人
- OLEDの高精細ディスプレイと広色域が必要なイラストレーター・映像クリエイター
- 120HzのProMotionでApple Pencilを毎日ヘビーに使う人
- 外部SSDへの高速転送や4K映像編集など、プロ級のワークフローが必要な人
- 4スピーカーの没入感ある音響にこだわる人
- 1TB以上を選ぶ予定の人(Pro M4で16GBのRAMが得られ長期運用向き)
「同じM4チップだから差はないのでは」と思いがちだが、ディスプレイ・スピーカー・接続性の差はプロの現場で決定的になる。
一方で一般用途であれば、iPad Air M4は価格・メモリ・実用性のバランスが圧倒的に優れた選択肢だ。
判断軸はシンプルで、「OLEDと120Hzが自分の使い方に必要か?」この一点に尽きる。
引用元: Apple Japan — iPad Air スペック、 Apple Support — iPad Pro 11インチ(M4)Tech Specs、 Apple Newsroom — Apple introduces the new iPad Air, powered by M4、 価格.com — iPad Pro M4 最安価格(2026年3月23日時点)、 イオシス — iPad Pro M4 中古販売価格(2026年3月23日時点)


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