HOKUTOの防湿庫HP-38EXからHB-102EMへの乗り換えレビュー!
カメラ機材の湿気対策として愛用者の多いHOKUTOの防湿庫シリーズ。
今回は、以前使用していたHP-38EX(38Lモデル)からステップアップして、より大容量なHB-102EM(102Lモデル)に買い替えた。

今回乗り換えた理由は、以下となる。
- 望遠レンズを収納したい
- アクセサリーも一括管理したい
- 内部USBで充電を楽にしたい
といった理由で導入したが、実際に使ってみてかなり満足度の高いモデルと評価している。
この記事では、旧モデル「HP-38EX」との比較も交えながら、HB-102EMの実力をレビューしていく。
HB-102EM vs HP-38EX:スペック比較
前回購入していたHB-102EMとHP-38EXスペック的な大きさは以下となる。
寸法・容量比較(外寸・内寸)
項目 | HB-102EM | HP-38EX |
---|---|---|
外寸(約) | W380mm×D390mm×H754mm | W292mm×D320mm×H487mm |
内寸(約) | W376mm×D360mm×H700mm | W258mm×D292mm×H367mm |
容量 | 約102L | 約38L |
重量 | 約19kg | 約8.0kg |
HB-102EMは高さと横方向に広いため、より多く収納することができる。
例として、SONYの望遠レンズである2つのモデルの大きさを想定してみる
モデル | 大きさ | HB-102EMへの収納 |
---|---|---|
FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS (SEL200600G) | 111.5×318 mm | どの角度でも入る |
FE 400-800mm F6.3-8 G OSS (SEL400800G) | 119.8×346 mm | どの角度でも入る |
FE 600mm F4 GM OSS (SEL600F40GM) | 163.6×449 mm | 縦にしなければないらない |
このようにSONYの望遠レンズであれば、大体収納することができる。
しかしながら、600mm f4のみ449 mmであるため、縦向きに収納しなければ入らない。
SEL600F40GMは、完全にプロ向けのレンズであるため、アマチュアカメラマンであればHB-102EMで問題がない。
機能比較
機能 | HB-102EM | HP-38EX |
---|---|---|
湿度制御 | 電子制御式(自動) | 電子制御式(自動) |
棚構成 | 可動棚+引き出し | 可動棚+引き出し |
USBポート | あり(内部2ポート) | なし |
鍵付き扉 | あり(強化ガラス) | あり(強化ガラス) |
静音性 | 非常に静か | 非常に静か |
USBポートの有無はカスタマイズ性に大きな違いを感じられる。
逆に考えると、HPの方が上位モデルではあるが、USBポートの有無程度の違いしか感じない。
その他の違いとしては、HPシリーズはタッチパネル操作ではあるが、湿度を固定したら変更することもないため、メリットを感じにくい。

さらに普段からLEDを付けることもないため、タッチパネルの恩恵は感じていない。
HB-102EM vs HP-38EX:実物で比較
実際にHP-38EXとHB-102EMを比較すると2倍以上の大きさがある。

少し離れて比較する。

HP-38EXとHB-102EMはグレードは違うが、質感は全く一緒。
エントリーモデルと上位モデルの違いは、全く感じられない。
HOKUTOの防湿庫は、大きさとUSBポートの有無で決めてもよいのではないか?と感じた。
HP-38EXのUSB-Aポートは2つあり同時充電が便利

HP-38EXには、USB-Aポートが2つある。
これは、SONYバッテリーを防湿庫内で充電できるため、大きなメリットに感じた。

USBポートが2つあるため、現在は、DJIのバッテリー充電と併用している。

ただし、充電ポートが一番上の段に近いため、充電するものは上段に置くことになる。
実際に使って感じた違い
実際にカメラ機材を収納した記録を残していく。
圧倒的に違う「収納力」
- HP-38EXは標準ズームと小型単焦点が数本入る程度
- HB-102EMは望遠レンズやグリップ付きボディも余裕で収納可能
これは、冒頭で触れた超望遠レンズの収納に適していると感じられる。
標準レンズや広角レンズであれば、レンズの収納の溝に沿って2本収納することできる。
標準レンズ程度であれば、1段で8本収納することができるだろう。
一番下の段には、雲台関連も収納することができるほどの収納力がある。
カスタマイズ性の高さ(USBポート)
HB-102EMには内部USBポートがあり、以下のような活用が可能だ。
- USBファンを使って空気循環
- LEDライトを追加して夜間も見やすく
- モバイル除湿器の充電なども可能
HP-38EXにはこの機能がないため、庫内の拡張性には大きな差がある。
個人的には、モバイル機器の充電がメインとなるため、充電専用ポートとして利用することにする。
LEDが好きであれば、追加で拡張できる点もよいだろう。
電力が足りるかわからないが、様々な色を扱えるテープライトを仕込むと面白いかもしれない。
棚の調整幅が広い
HB-102EMでは可動棚の高さ調整や引き出しの配置が自在。
長物レンズや縦長アクセサリーの収納に向いている。
一方、HP-38EXは全く同じように調整はできるが、縦方向の面積が小さいため、大きな機材を入れるには制限あり。
実際にビデオ雲台のleofoto BV-15のハンドルであれば、縦にそのまま収納することができている。
設置場所の自由度と存在感
HP-38EXはコンパクトで設置場所を選ばないのが長所。
卓上やデスク横にも置くこともできるだろう。
ただし、HB-102EMは高さ83cmでキャビネットサイズ。
存在感はありますが、本格的な機材管理には圧倒的に有利。
その他のメリットとしては、ワインセラーのような高級感をインテリアとして置くことができる。
おしゃれなデザインの「Re:CLEAN」も気になった
どのメーカーの防湿庫もデザインが今ひとつ足りない印象がある。
気になっていたのは、「Re:CLEAN」というメーカー。
HB-102EMよりも少し大きい105Lを収納することができる。
セール価格もHOKUTOとほぼ変わらないどころか1,000円ほど安い。
LEDの光も黄色系統で高級感がある。
購入を見送った理由は、レビュー件数が少ない点が挙げられる。
一応、5年保証なので興味がある方は価格もさほど変わらないのでRe:CLEANにチャレンジしてみても良いと思う。
防湿性能はどちらも優秀。というより同じ。
湿度制御に関しては、どちらのモデルも安定している。
- 40%に設定しても±2%の範囲内で安定
- 自動除湿機構の反応も良好
- 電気代はほぼ気にならないレベル
※どちらも静音性は非常に高く、夜間や寝室でも問題なし
そもそもHOKUTO社としてHPとHBシリーズは同じものが採用されているように感じる。
除湿機器の違いは、USB-Aポートの有無くらいに感じた。
「買い替えて良かった」と感じたポイントまとめ
総合的なポイントを簡単にまとめる。
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
収納力 | ★★★★★ | 圧倒的に余裕あり |
静音性 | ★★★★★ | 両機種ともほぼ無音 |
USB拡張 | ★★★★★ | 充電や照明、ファンが便利 |
カスタマイズ性 | ★★★★☆ | 棚の可動幅が絶妙。 ストッパーが欲しい |
コスパ | ★★★★☆ | 価格以上の価値あり。 ただ他メーカーと大きな価格差は無い |
個人的には、あえてHPやHBでシリーズを分けて考える必要性は感じなかった。
他メーカーもこの価格クラスであれば、USBポートはあるため、メリットにもならない印象。
コストもRe:CLEANのように同じランクのメーカーであれば類似している。
結果として、容量で好みと実績に合わせて選べばよいとは感じる。
まとめ:本格機材管理を目指すならHB-102EM一択

HP-38EXもコスパの良い入門機として素晴らしいが、望遠レンズ・複数ボディ・多機材を扱う中〜上級者にはHB-102EMが最適。
特に「USB拡張性」を使用した拡張性は将来的な使い勝手として大きなメリットとなる。
そして、102Lの容量があれば、NDフィルターやCPLフィルターが複数あっても余裕で収納できる。
下の段には、雲台が複数入るため、色々揃えてくるとちょうど良いサイズに感じた。
防湿庫は、カメラを所持していれば必ず持っていたほうが良い。
最初の一台でコンパクトにするくらいなら、将来性を持って100L以上にしたほうがトータルの出費が抑えられる。
個人的な経験としては、HOKUTOのHB-102EMをオススメしたい。
USBポートが不要であればHPシリーズでも良い。
小さい方のHP-38EXはこちら
HP-38Eのレビュー記事はこちら

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