Google Driveファイルが突如消失、ユーザー困惑
メディアサイトThe Registerが、Google Driveを利用する複数のユーザーが、突然ファイルが消失したと報告した。
数名のユーザーは、6ヶ月以上の作業データが見当たらないと訴えていることが確認されている。
そのため、Google側から特に削除を実施するアナウンスが事前に無かったことが予想されている。
なお、この問題はデスクトップアプリで「Google ドライブ」にアクセスしていたユーザーに限定されており、Web版やモバイルアプリを利用していたユーザーには影響はないことが報じられている。
問題の詳細は不明、一部ユーザーに影響
問題が発生してから数日経過し、一部のユーザーが2023年5月の状態に戻っていることを報告したようだ。
5月以降のほとんどの保存データが消失し、回復の試みも失敗したとのこと。
他のユーザーも同様の経験を報告し、中には6ヶ月分のビジネスデータを喪失したと訴えるユーザーも存在した。
消失原因についての詳細情報は乏しく、同期が停止したためにクラウド内のデータが古くなってしまったという報告もあるが、対処法に関してはGoogleからの指示がほとんどない状況となる。
クラウドサービスの信頼性についての再認識
影響を受けたユーザーにとっては、クラウドにデータを保管していてもその安全性が保証されていないことを再認識させらたようだ。
データの信頼性に関する議論は以前からあり、クラウドホスティングプロバイダーのOVHは2021年に壊滅的な火災に見舞われ、一部の顧客はバックアップや復旧計画に苦慮した経緯が挙げられる。
Google自体も過去にいくつかの障害を経験しており、2023年早々にはパリのGoogle Cloudデータセンターで水漏れによる問題が発生している。
これらの要因から、クラウドサービスを盲信してデータを預けることを今一度考えたほうが良いきっかけとなっただろう。
データを復旧するすることはできるのか?
現段階ではGoogle側が本問題を調査していることが報じられている。
問題の原因となったデスクトップアプリでについて、最近リリースされたバージョン84.0.0.0~84.0.4.0で発生していることが確認されている。
以下のフォルダに対して操作をしないように呼びかけられている。
macOS | Library/Application Support/Google/DriveFS |
Windows | AppDataLocalGoogleDriveFS |
これらのデータがあると復旧する目処があるかも知れないので、追加情報が出るまで待機したほうが良いだろう。
データの保護についての考え直し
データの信頼性を考える上で、クラウドストレージにデータを預けることは、そのサービスの契約条件を十分理解した上で行うべきである。
ファイルをアップロードしたからといって、それが次の日も残っているとは限らないため、自分自身でデータ管理することが推奨される。
筆者は、自宅にNASを置いており、2つのハードディスクに同じデータを記録するRAID構成によりデータを守っている。
これにより、片方のハードディスクが物理的に壊れても、復旧させることができる。
また、NASのバックアップをAWSのS3などのクラウドサービスを利用することで安価に行うこともできるため、データ管理に注力してみても良いかも知れない。
[引用元:The Register]
[画像引用元:Google]
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