小型軽量のジンバル「DJI RS3 mini」を購入したのでレビュー
今回は、動画撮影のためにジンバルを新調した。
小型軽量かつ2kgほどで耐えられるジンバルで考えた結果、「DJI RS3 mini」の一択となったため紹介していきたい。
今回、ジンバルを選ぶ上で少しアドバンテージとなっているのが「α7c ii」にて使用するという点が挙げられる。
α7c iiは、フルサイズのカメラとなるが重量と大きさがAPS-C機とほぼ同じ設計となっている。
しかしながら、レンズはフルサイズ用のレンズを使用することになるため、重量的に考えてもフルサイズに対応したジンバルを選択する必要があった。
特にプロフェッショナルを本気で目指すわけでもないため、小型軽量のジンバルである「DJI RS3 mini」を選択した経緯となる。
DJI RS3シリーズの中でminiを比較
DJIには、RS3シリーズのジンバルが3種類存在している。
今回購入した「DJI RS3 mini」と他のジンバルの違いを軽くまとめた。
特徴 | DJI RS3 mini | DJI RS3 | DJI RS3 PRO |
---|---|---|---|
本体重量 | 縦向き撮影:795 g 横向き撮影:850 g | 1.3 kg | 1.5 kg |
積載量 | 2 kg | 3 kg | 4.5 kg |
拡張ポート | NATOポート × 1 USB-C 制御ポート × 1 | NATOポート × 2 USB-C制御ポート × 3 | RSAポート × 2 NATOポート × 2 充電アダプターポート × 1 |
軸ロック | 手動軸ロック | 自動軸ロック | 自動軸ロック |
動作時間 | 10時間 | 12時間 | 12時間 |
価格 | 51,480円 | 66,000円 | 99,000円 |
「DJI RS3 mini」の良いところは、小型軽量であるため、拡張性や機能においては「DJI RS3」や「DJI RS3 Pro」に劣ってしまう。
しかしながら、必要最低限の機能を保持し、α7c iiの目的であった「持ち運びの手軽さ」を考えてもやはり「DJI RS3 mini」がベストだろうと判断している。
正直、積載量も2kgで十分だし、NATOポートはあるだけありがたいし、駆動時間も10時間も必要ないと思われる。
DJI RS3 miniの同梱物などを紹介
「DJI RS3 mini」の同梱物について紹介していきたい。
シンプルに本体とスタンド、カメラアダプタとUSBケーブルが2本となっている。
バッテリーは取り外しができないため、これしか入っていないんだ。
スタンドを取り付けて立たせた感じがこちら。
モニターの黒と同色してしまって申し訳ないが、これだけシックな色合いであるということを伝えたい。
スマホアプリも用意されており、アップデートや各種カスタマイズも可能となっている。
特に後で紹介する前のダイヤルに関しては、利用用途が難しいため、すぐにカスタマイズしても良いかも知れない。
DJI RS3 miniのボタンなどについて紹介したい
次は「DJI RS3 mini」のボタンやスイッチなどについて紹介していきたい。
まず、右側には電源ボタンとUSB-Cポートが用意されている。
左手でジンバルを持てば、親指で電源を入れることができる構成となっている。
次に反対側には、NATOポートが1つ用意されている。
NATOポートの使い道としては、主にグリップやモニターの取付が想定されている。
重量を気にして「DJI RS3 mini」を購入するのであれば、何も付けないほうが良いだろう。
続いて、正面にはトリガーとダイヤルが装備されている。
トリガー操作は、2回で正面へ訂正し、3回で自撮りとなる。
ダイヤルはズームに利用できるようだが、カメラやレンズが対応していない場合があるため、スマホアプリなどで役割を変えることもよいだろう。
続いて正面には、1.4インチのタッチスクリーンとレバーとボタンが用意されている。
1.4インチのディスプレイで基本的には設定などの操作を行う。
レバー(ジョイスティック)は、カメラの動きを制御するために使用される。
「M」ボタンには、PF(パンフォロー)、PTF(パン&チルトフォロー)、FPVモードの3つのモードを切り替える役割がある。
「RECボタン」は、カメラにBluetooth接続するだけでジンバル側で撮影を開始することができる。
「DJI RS3 mini」には、自動ロック機能がないため、写真のようなポッチ部分を使用してロックの制御を実施する。
ジンバルの利用開始時や収納時にいちいちここの操作をしなければならないのが最大のデメリットである。
カメラとジンバルの接続部分はこちらとなっている。
このプレートは、ジンバルから正面方向に対してカメラを取り付ける形となる。
そのため、アルカスイスプレート互換ではないため、アルカスイスプレートで運用している場合は、付属のプレートをカメラへ取り付ける必要性が出てくる。
α7c iiをDJI RS3 miniへ載せてみた
早速ではあるが、α7c iiを「DJI RS3 mini」へ載せてみた。
α7c ii本体に以下のSmallRigのプレートを使用しているため若干高い位置に配置されてしまった。
しかしながら、レビューする上ではα7IVなどの普通のフルサイズ機と同じイメージになると思われる。
特にコメントもないが、やはりアルカスイスプレートをせっかく採用しているため、わざわざDJIの専用プレートを取り付ける工程には嫌気が差す。
肝心の動画撮影に関しては、全く問題なく利用できる。
カメラ側のアクティブ手ぶれ補正をOFFにすることで、クロップを抑えることができるため、α7c iiとの相性も良いと感じられた。
「DJI RS3 mini」のデメリットは利用開始と終了までの工程が長すぎる。
「DJI RS3 mini」のデメリットを述べていきたい。
「DJI RS3 mini」を利用するまでの工程が長すぎて使う気にならないユーザーが多い印象がある。
具体的には以下の工程を毎回実施しなければならない。
- DJI RS3 miniへスタンドを取り付け
- DJI RS3 miniのロックを外して長さ調整
- カメラ側へプレートを取り付け
- カメラとDJI RS3 miniを連結
- DJI RS3 miniを起動
- DJI RS3 miniの設定でバランスを整える
- 利用開始
もちろん、利用終了した際には逆の工程を実施する必要があり、利用できるまでに時間がかかり過ぎる。
利用するときは、しばらくは写真撮影ではなく、動画撮影に専念することを覚悟しなければならない。
そのため、「DJI RS3 mini」を取り出す際は、撮影シーンに合わせてジンバルの利用を覚悟しなければならない。
結局なぜDJI RS3 miniを買ったのか?手ぶれ補正なしレンズと価格が影響している
結局、なぜ利用がめんどくさそうな「DJI RS3 mini」を購入したのか?について述べていきたい。
カメラ業界には大三元レンズと呼ばれるレンズがある。
具体的には、ズーム全域で「開放F2.8通し」を実現しており、「広角」「標準」「望遠」レンズそれぞれを指す。
そして、カメラとして最も利用頻度が高い標準ズームレンズとして「24-70mm F2.8」あたりがカメラの終着点とも言える。
SONY純正のF2.8の標準ズームレンズには、「FE 24-70mm F2.8 GM II」が挙げられる。
この「FE 24-70mm F2.8 GM II」は、SONYの純正レンズの中でも最もグレードが高い「GM」の名がつけられている。
グレードが高いため、レンズ内手ぶれ補正が備わっていたり画質も良いが、価格が26万円と高額な価格設定となっている。
対して、社外製であるTAMRONやSIGMAのレンズであれば、9万円ほどで購入することができる。
SONY純正レンズよりも軽量であるが、レンズ内手ぶれ補正がないなどのデメリットもある。
α7c iiには7段のカメラ内手ぶれ補正があるのと、今回のジンバルを使用することで、用途に合わせて手ブレのない動画を撮影することができる。
つまり、SONY純正レンズを購入するよりも「DJI RS3 mini」とTAMRON/SIGMAのレンズを購入したほうが良いと判断したんだ。
ただし、F2.8レンズの購入時期については全くの未定である。
DJI RS3 miniに関しては、今後のレビューで評価していきたい
残念ながら北海道は現在「真冬」であり、外でカメラを使う機会が全くない。
ましてや、「DJI RS3 mini」を使用して動画を撮影する機会も少ないのが現状だ。
上で述べた使用するまでのデメリットをどうするか?などをふまえて長期レビューとして結果を出すしか無いと思っている。
もちろん、カメラ好きかつ動画撮影をメインとしているのであれば、「DJI RS3 mini」は買いだと断言できる。
可能な限り「DJI RS3 mini」を面白い方向で使用していきたいと思っている。
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