ディスプレイ/モニターの選び方の基準は2023年から変わり始めてきた
これまでのディスプレイ(モニター)の選びは、解像度やリフレッシュレート、インチサイズで評価されてきた。
オプションとしてウルトラワイドや湾曲などがあったが、2023年からは別の観点が必要となる。
外部ディスプレイの歴史として、HDMI対応やディスプレイポート対応などこれまで進化を遂げてきたが、新規格である「Thunderbolt」が今は熱いので述べていきたいと考えている。
ディスプレイとしての進化はほぼ終りを迎えている-4Kディスプレイは当たり前
これからディスプレイを購入したユーザーにとって、4Kディスプレイを選択することはもはや難しくなくなってきた。
数年前までは、4Kディスプレイは10万円を超えていたが、2023年は3万円代で購入することができる。
また、4Kと相性が良い27インチも普及してきたため、もはや4K解像度の27インチでなければ人権がない状況となっている。
このように考えると、ディスプレイ選びとしてもはや4Kや27インチは当たり前になっているのが2023年の実態である。
現在普及中の「Thunderbolt 3」と「Thunderbolt 4」を理解せよ
現在注目されている新規格として「Thunderbolt」が挙げられる。
普及しているバージョンとしては「Thunderbolt 3」と「Thunderbolt 4」が挙げられる。
Thunderbolt3/4は、USB-CケーブルやUSB−Cポートと全く同じ形状をしている。
Thunderbolt 3Thunderbolt4の違いはこの様になる。
Thunderbolt 3 | Thunderbolt 4 | |
---|---|---|
ケーブルの最大長さ | 0.8m/2m | 2m |
PCe接続の必要転送速度 | 16Gbps | 32Gbps |
ディスプレイ出力 | 4K出力1台 | 4K出力2台 / 8K出力1台 |
4Kディスプレイを使用する上で考えてみると、Thunderbolt 3とThunderbolt 4で大きな変更がないことがわかる。
そのため、4Kディスプレイを利用する際は、Thunderbolt 3対応を選んでも大丈夫である。
Thunderbolt 3/4はノートPC勢に革命をもたらす!ノートPCを一瞬でデスクトップPC化しよう
Thunderbolt 3/4は、ノートPC勢に革命をもたらす理由について解説していきたい。
ノートPCを外部ディスプレイへ接続したり、キーボードやマウスなど接続する機器はこの様になるだろう。
- HDMI
- キーボード
- マウス
- 充電ケーブル
- SDカードリーダー/USBメモリー
- マイクやスピーカー
これらを接続するために、あらかじめUSBハブを活用する方法もあるが、基本的には面倒な接続作業にうんざりするだろう。
しかしながら、Thunderbolt 3/4ケーブルはこれらすべての問題を解決してくれる。
Thunderbolt 3/4を活用することで、ThunderboltをノートPCに1本指すだけでこれらの機能を活用することができる。
Thunderbolt 3/4規格では、USBハブ機能だけではなく電力供給からディスプレイ出力まで対応している。
そのため、ノートPCを一瞬でデスクトップPC化として使用することができてしまうため、Thunderbolt規格は革命的であると言えるだろう。
Thunderbolt対応のディスプレイ/モニターはUSBハブにもなる
Thunderbolt対応のディスプレイ/モニターの多くにUSBポートが存在している。
筆者が購入したLGの5K2KディスプレイもUSBポートが存在している。
Thunderbolt3/4ケーブルでノートPCとディスプレイを接続することで、ノートPCのバッテリーは給電され、外部ディスプレイとして機能することは先程述べさせていただいた。
ディスプレイ側にあるUSBポートにキーボードやマウス、SDカードリーダー、USBマイクなどを予め指しておくことで、モニターがUSBハブとして機能してくれる。
もちろん、モニターのUSBハブからさらにUSBハブを活用することで拡張することもできたため、USBポートが足りなくても拡張することができる。
Thunderbolt 3/4はケーブルの長さが足りない!モニターアームと相性が悪すぎる
Thunderbolt 3/4の規格として、最大データ転送量を維持するためには2mまでの長さにしか対応していない。
そのため、モニターアームにてケーブルを配線すると、モニターアームの根本からノートPCまでの距離は1m未満となる。
デスクをきれいにしたいユーザーにとって、Thunderbolt規格の長さは致命的に短く、デスク上にケーブルを隠すことができないデメリットがある。
Thunderbolt 3/4ケーブルは高額すぎる
これまでThunderbolt 3/4について述べてきたけれども、Thunderbolt 3/4のデメリットを紹介していきたい。
Thunderbolt 3/4のケーブルは、IntelとAppleが共同開発しており、Intelから承認を受けたケーブルが必要とされている。
例としては、Thunderboltケーブルの認定は、以下のようにイナズママークと下に数値が記載されている。
価格に関しては、Thunderbolt 3が約0.5mで3,500円となっている。
Thunderbolt 4に関しては、約0.7mで4,300円となっている。
このように短いケーブルでも3,000円以上する高額なケーブルとなっているため、価格の敷居が高いことが大きなデメリットと言えるだろう。
ただし、ライセンス承認を受けていないケーブルに関しても、使えないわけではないケースもあるため、自己判断で検討して欲しい。
そもそもThunderbolt規格対応のモニターが少ない。現時点ではUSBハブの選択が合理的
2023年現在にて、Thunderbolt 3およびThunderbolt 4に対応しているディスプレイが殆どない。
存在していても10万円近くしており、購入することを躊躇するしてしまうのが現状だ。
元も子もないが、現時点ではThunderbolt 3/4に対応したディスプレイを購入することはあまりおすすめできない。
現時点で最も良い選択肢としては、ディスプレイ側にはUSB-Cハブを使用してHDMI出力を行うことが最もコストに見合っている配線が合理的だ。
USBハブを使用する場合、ノートPCへの電力供給が問題となるため、別途急速充電対応のUSBケーブルなどが必要となる。
ケーブルの量は増えるが、目的としていたノートPCへ刺すケーブルは1本のみとなるため、利便性に関しては解決している。
ただし、5K2Kモニターを使用したいユーザーに関しては、ケーブルからUSBハブまであらゆる箇所で対応していないケースがある。
理由は、多くのケーブルやハブは4K解像度までしか対応しておらず、5K出力ができない点が挙げられる。
そのため、5K2Kモニターを選択する場合は、最初からThunderbolt端子で選択したほうが良いだろう。
将来的にThunderbolt対応のディスプレイ/モニターが普及することを願う
これまでのまとめから、Thunderbolt対応のディスプレイが存在することで、様々な恩恵を受けることがわかった。
しかしながら、Thunderbolt対応のディスプレイは2023年時点では高額すぎるため、2024年に期待したいところである。
このことから、最も合理的なディスプレイ選びとして現在では価格が安く、HDMIに対応した4K27インチを選択すれば良い。
今後、Thunderbolt対応のディスプレイの価格が落ちればThunderbolt規格のディスプレイを購入するべきだと考えている。
※これらのディスプレイはThunderboltに対応していない。
執筆時点ではおすすめできるディスプレイがないため、4K27インチでコストが良いものを紹介する。
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