α7c iiへTamron 17-28mm F2.8(A046)を購入
今回は、α7c ii用の新しいレンズとして「Tamron 17-28mm F2.8」ことA046を購入したのでレビューしていきたい。
A046は、大三元レンズの広角レンズに位置しており、17mmからスタートして撮影することができる。
F2.8通しで明るい撮影ができる点も重要だ。
使用用途としてはブログ撮影に使用するため、室内撮りが多いことから明るいレンズとしてA046を選択している。
ただ、A046は2019年7月に登場したレンズであるため、新しいG2モデルが登場する可能性もあるので、購入タイミングとしてはあまり良くなかったかもしれない。
ただ、現在でも新品で10万円ほどの価格となっているため、安い買い物ではない。
α7c iiのクロップを考えると28mmスタートだと物足りなくなる
手元のレンズとしては、左から70mm-300のA047と28mm-75mmのA063、そして今回購入したA046となる。
今回購入したA046は、広角ということもあり、一番小さいレンズとなる。
しばらくは、真ん中の大三元レンズ標準レンズであるA063で撮影していたんだけど、クロップが気になることがあった。
α7c iiは、4K60FPSで動画撮影をするとフルサイズとしてではなく、スーパー35モード(APS-Cクロップ)となるため、1.5倍までクロップされてしまう。
これにより、A063で撮影すると最短の28mmで撮影しても42mmとなってしまう。
さらにアクティブ手ぶれ補正を使用すると1.13倍までクロップされてしまう。
以下がα7c iiで4K60FPSかつアクティブ手ぶれ補正を使用したときの計算結果となる。
- 4K60FPS : 28mm × 1.5 = 42mm(フルサイズ換算)
- アクティブ手ぶれ補正 : 42mm × 1.13 ≈ 47.5mm
そのため、ほぼ50mm近い画角からスタートするため、室内撮りには厳しい状態となる。
これをA046の17mmで撮影すると以下の計算式になる。
- 4K60FPS : 17mm × 1.5 = 25.5mm(フルサイズ換算)
- アクティブ手ぶれ補正 : 25.5mm × 1.13 ≈ 28.815mm
このようにA046であれば、標準レンズの最短距離である28mmからスタートすることができる。
もちろん、三脚やジンバルを使用すればアクティブ手ぶれ補正を解除することもできるし、30FPSまで下げることも視野にいれるべきだ。
ただ、どうしても4K60FPSで撮影したいため、17mmスタートのA046を選択した。
Tamron A046とA063のフィルター径は67mm
サードパーティ製品とSONY純正の広角レンズを対象として、同じ価格帯のものを比較した。
Tamron A046 | SONY SEL1625G | SIGMA 16-28mm F2.8 DG DN | |
---|---|---|---|
フィルター径 | 67mm | 67mm | 72mm |
重量 | 420g | 409g | 450g |
焦点距離 | 17-28mm | 16-25mm | 16-28mm |
最短撮影距離 | 0.19m (17mm) / 0.26m (28mm) | 0.18m (16mm) / 0.17m(25mm) | 0.25m |
大きさ | 99mm | 91.4mm | 102.6mm |
価格(最安値) | 95,000円 | 145,000円 | 101,000円 |
広角レンズを選ぶ上でA063と同じフィルター径のレンズを検討していた。
今回は、NDフィルターを使いまわしたいため、67mmのフィルター径であるTamronとSONYのレンズで検討していた。
重量と焦点距離、その他のスペックで考えてもSONY純正品のほうが良い。
さらにα7c iiで使用すると、アクティブ手ぶれ補正の効きの良さも間違いなく良いので、SEL1625Gがベストな選択肢となる。
さらに大きさもSEL1625Gの方が小さいため、α7c iiとの相性が抜群に良い。
ただし、Tamron A046は販売から時間が経過しているため、中古市場では6.5万円ほどで購入することができる。
対して、SEL1625Gは今年販売されたレンズであるため、新品と中古価格がほぼ変わらない。
A046はインナーズーム方式だが、SEL1625Gはインナーズーム方式ではないため、ジンバルにてバランスの再調整が必要となる。
手ブレについては、ジンバルでカバーできるため、今回は価格を考慮してTamron A046を選択した。
Tamron A046とA063の作例を比較
今回購入したA046を下のシマエナガのおもちゃを撮影していきたい。
今回購入したA046と標準レンズであるA063の撮影を比較していく。
両方とも28mmの画角があるため、描写の比較ができるだろう。
A046の最短距離である17mmだと下のような画角となる。
17mmだとTamronのパッケージの半分近くほど写っている。
また、黒色や描写に関しても気にならず、高い解像度であることがわかる。
続いてA046の28mmがこちらとなる。
A046の28mmで撮影するとこの様になる。
一気に被写体に近づけており、背景と良いバランスとなっている。
続いて標準レンズであるA063で同じ28mmで撮影するとこの様になる。
A063でA046と同じ画角である28mmで撮影した。
同じF2.8であるため、ほとんど同じ描写をしている。
同じメーカーではあるが、A063は第2世代となっている。
色や描写は同じに見えるが、オートフォーカス性能はやはり最新であるA063の方が良い印象である。
続いてA063で75mmで撮影してみる。
75mmで撮影すると、被写体にかなり寄ることができる。
17mmと比較すると、75mmはボケ感も含めて全く別物な印象だ。
逆に17mm F2.8だとボケ感がなく、F2.8の恩恵が感じられないとも言えるだろう。
最初の一本としては、A063の方が使い勝手が良いが、動画撮影であればA046でも良いかな?っとは感じた。
Tamron A046は、インナーズームを採用!ジンバルとの相性が良い
A046は、インナーズームが採用されている。
以下が17mmの状態となる。
そして、28mmにしても筒が伸びることがない。
17mmの状態だと、レンズ内部で飛び出る。
逆に28mmだと、レンズが引っ込むような状態となる。
筒が伸びないため、重心が一定していることから、ジンバルとの相性が非常に良い。
このように17mmにしても筒が伸びないため、位置調整などが必要ないんだ。
もちろん、28mmにしても内部のレンズが引っ込むだけなので、影響はない。
また、標準レンズであるA063の長さは117mmかつ重さは540gであるのに対し、A046は99mmの420gであるため、DJI RS 3 miniの安定性の観点でも相性が非常に良い。
このように動画撮影であれば、A063よりもA046の方がα7c iiとDJI RS3 miniとの相性が非常に良いと言えるだろう。
室内動画撮影であればTamron A046が最初の一本としておすすめできる。
レンズ選びは沼ではあるが、用途とすでに持っている機材から最適な製品を選択することができる。
今回はNDフィルターとジンバルを使いまわしたいため、SONY純正ではなく、TAMRONの広角レンズを選択した。
α7c iiに関しては4K60FPSだとクロップが大きくなってしまうため、室内撮影であれば17mmあたりの広角レンズが良い選択肢となった。
4K60FPSで撮影しながらアクティブ手ぶれ補正を使用しても、28mmほどの画角で撮影できるため、使い勝手が良くなる。
また、インナーズーム方式によりジンバルを使用してもバランスの再調整が不必要となる。
総合的にTamron A046は、室内撮影で最も使い勝手が良いにも関わらず中古で6.5万円であるため、ベストな選択肢となる。
ただし、写真と動画の両方を楽しみたいのであれば、標準レンズであるA063の方がよいと感じられた。
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