ゼロエミッションってなに?
EVなどの分野やSDGsなどではよくゼロエミッションという言葉をよく見かけるだろう。
ゼロエミッションとは、脱炭素に向けた社会への実現方法となっており、CO2排出量を実質ゼロにする考え方となる。
この度の試みとしては、本サイトの由来でもあるコーヒーとゼロエミッションをミックスさせて、ゼロエミッションコーヒーを淹れてみようという試みとなる。
具体的には、ポータブル電源とソーラーパネル、IHヒーター、そしてアウトドア系のコーヒーグッズを駆使して外でCO2を排出しない淹れたてのゼロエミッションコーヒーを作ろうというものである。
コーヒーを淹れる前に一通りの準備や説明を行いながら過程を記録していきたい。
ポータブル電源は最低限でも512Wh必要
ポータブル電源では、上から下までピンきりとなる。
ポイントとなるのは電力の容量と瞬間出力の観点が重要である。
コーヒーを淹れるためのIHヒーターを動かすためには、最低でも500W必要であるため「Anker 535 Portable Power Station (PowerHouse 512Wh)」を選択した。
また、寿命に強いと言われているLFPバッテリーことリン酸鉄リチウム電池を採用している点もポイントである。
ただし、LFPを選択することで容量あたりの重量は重くなるので、選択する場合は注意が必要となる。
マッスルな人は、1000Wh以上のポータブル電源を選択するのもありだし、補助で使用するソーラーパネルも不要となるだろうからお好みで選択してほしい。
足りない電力はソーラーパネルで補え
500Wh程度のポータブル電源では、思ったよりもできることが少ない。
そのため、補助電力として「Anker PowerSolar 3-Port 100W」を用意している。
これにより、理論値では500Wを消費するが100W供給できるので、実質400Wしか減ることがない状態となる。
ソーラーパネルの選び方は、最大出力ワット数の他にも電力効率も重要な指標となる。
Ankerの100Wソーラーパネルは、最大23.5%の電力効率を持っており、ソーラーパネルとしては優秀すぎるスペックとなる。
また、LFPポータブル電源を販売している同じメーカーということもあり、Ankerを選択した。
残念ながら今回の検証では天気が曇りであったため、7~12Wほどしか電力を確保できなかった。
使用する際は晴れの日が望ましいことは言うまでもないだろう。
瞬間電力が大きくないIHヒーターを選ぼう!
聞いたことがあるかもしれないが、電化製品で最も最大電力を必要とする場面は、電源を入れた直後である。
そのため、500W必要な家電でも最初の一瞬は800Wほど必要であることは珍しくない。
この問題を解決するために、瞬間消費電力が少ない小型のIHヒーターを選択する必要がある。
今回は、ポータブル電源との相性が良い「dretec(ドリテック) 一人用 IHクッキングヒーター」を使用することにした。
なお、IHヒーター側で600Wに設定するとポータブル電源側が電力供給をストップするため、使用する際は強制的に500Wとなる。
Colemanのアウトドアワゴンが机にもなって便利!
最後にコーヒーを作る場所や飲む場所として最適な環境について触れておきたい。
個人的には荷物運びや机にもなるColemanのアウトドアワゴンが最適だ。
コーヒーを淹れるための最低限の材料としてソーラーパネルで6.3kg、ポータブル電源で9.5kgもある。
今回は撮影用にカメラや椅子なども用意したため、15kg以上の荷物になる。
(コーヒーを淹れるために15kgの荷物ってなんだって話ではあるが)
これらを運ぶためにもColemanのアウトドアワゴンは最適で、オプションの机もあれば作業スペースとしても十分だ。
なお、注意点としてはColemanのアウトドアワゴンとテーブルオプションも用意すると総重量は20kgに到達する。
車にこれらを積んでコーヒーを淹れるわけだが、車のトランクがパンパンになる。
繰り返しになるが、ゼロエミッションコーヒーを最高の環境で淹れるためには20kgの重量を覚悟する必要があるだろう。
コーヒーセットはコンパクトが命!その場で豆を挽こう!
ここまでコーヒーを淹れるための重量について触れてきたが、ここからは軽量化を意識しているため安心してほしい。
IHヒーターは1人用なので小型でケトルやカップも軽量である。
もちろん、アウトドアグッズである豆を挽くためのミルやドリッパーも最低限の大きさと重量である。
これらはリュックに入るサイズであるため、これ以上重量が増えることはないので安心してほしい。
また、一人であればミルに事前に豆を入れておくことで、豆を入れるビンを持ち歩くこともないだろう。
なお、ミルやドリッパーは桜チェッカーにて危険と判断されたものである。
品質は悪い可能性があるとわかって購入しているので、ここらへんは注意が必要であるが、普通に使えたことを報告する。
いよいよゼロエミッションコーヒーを淹れみる
これらの道具を駆使して500Wでお湯を沸かし、コーヒーを豆から挽いてドリップした。
結論としては、ゼロエミッションコーヒーはエネルギーがゼロということもあり、達成感がある味を堪能することができた。
ケトルには水を入れるだけ入れて沸かしたため、残電力容量が69%となった。
お湯を沸かすだけで31%も使用するため、ポータブル電源にて500Wh程度がどの程度のパワーがあるのか?についてもイメージしていただけたかと思う。
また、このときのソーラーパネルからの電力供給は常に7~12W程度であったことも記録しておこう。
ゼロエミッションコーヒーを淹れて思った感想
感想として、ゼロエミッションコーヒーは期待どおりのイメージで淹れることができた。
その場で豆から挽いたため、味や匂いも外で飲むには最高のシチュエーションであった。
ただ、デメリットが多すぎる気がしたのでそれぞれ紹介しよう。
重量が20kgと重すぎるし設置が面倒
最初にも紹介したが、設備が多すぎるため20kgも必要となるし、それなりのスペースも必要となる。
これはコーヒーを淹れるための道具としては人類史上最大ではないだろうかとすら感じる。
また、ポータブル電源とソーラーパネルを設定してワゴンをテーブルにしてなどと設置も面倒である。
総合計金額が14万円を超える
設備にかかった金額だが、ソーラーパネルで3.5万、ポータブル電源で6.5万円ほどするため、これらだけで10万円も必要となる。
この他にIHヒーターやケトル、アウトドアワゴン、アウトドアコーヒーグッズを淹れると合計で14万ほどとなるのではないだろうか。
今回はコーヒーを淹れるという観点で紹介したため、設備に14万円という結果が出たが、その他にも応用することができるため、誤解しないでほしい。
筆者はポータブル電源とソーラーパネルを安いときに災害対策として購入していたため価格に納得していることを伝えたい。
油を多めにすることで2名程度であればフライパンを使用することで簡単な焼き肉もできるため、炭の後処理のないBBQという観点でも納得している。
日差しが良い日はソーラーパネルで賄えるが、熱中症になる
最後にこれが致命傷ではあるが、ソーラーパネルとコーヒーの相性が悪い。
ソーラーパネルが100Wの電力を出力できるようになった外気温でホットコーヒーを飲むと恐らく熱中症になるだろう。
今回は最大で12W確保できる気候で外気温が20度であっため耐えられたが、炎天下の中ホットコーヒーを飲む自信はない。
個人的に大事なのは、思いついたことを実施する事に意味があると思っている。
同じようなことを考えているが実践するにはもう少し情報がほしいと考えている人の役になればと持っている。
本サイトに興味があれば、ぜひTwitterアカウントのフォローをお願いしたい。
最後に今回使用した道具のリンクを貼るので興味のある方はゼロエミッションコーヒーを淹れてみてはいかがだろうか?
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