Google、2016年のセキュリティレポートを公開 – Android アプリは大幅に削減

2017年3月23日にGoolgeは、2016年度のセキュリティレポート「Android Security Year In Review」を公開し、Androidアプリケーションが大幅に削減されていることがわかりました。
セキュリティレポートとAndroidアプリ
Androidアプリケーションは、iOSアプリケーションと比較し、マルウェアが仕込まれていたり、悪意のあるツールが埋め込まれているなどGoolgeの審査が充分でないとされております。
AppleのApp Storeは、厳密な審査が実施されれることが有名で、AndroidのPlay Storeは、どちらかと言うと審査が通りやすいとされております。
しかし、近年ではGoolgeもセキュリティチェックに力を入れており、今回のレポートで同社の力の入れ方が数値として出ております。
最近では、アプリケーションに広告をクリックさせるマルウェアなどが検出されてきておりますが、こうした有害なアプリケーションであるPHA(Potentially Harmful Apps)の検出を強化しているようだ。
2016年度における日常的なチェックは、7億5,000万回も実施していると発表しており、2015年度の4億5,000万回から3億回も増えており、同社の品質向上に向けた取り組みが意識的に現れている。
この日常的なチェックは、Androidのシェア率が高い上位50位の各国を対象としており、今回の対策によりAndroid端末を対象としたPHAのインストール率が大幅に減少したようだ。
Googleはセキュリティレポートで、2015年度と2016年度を比較しどれくらいマルウェアなどの悪意のあるアプリケーションが削減されたかを公表している。
2015年度と2016年度の削減率は以下のとおりである。
- マルウェアなどのアプリ : 51.5%削減
- 危険なダウンロード支援アプリ : 54.6%削減
- バックドアアプリ : 30.5%削減
- フィッシングアプリ : 73.4%削減
これらの統計データから、2016年度が以下にマルウェア等の悪意のあるアプリケーションが削減されたかが一目瞭然です。
注目すべきは、フィッシングアプリの削減率だ。
2015年度から2016年度で、73.4%も削減されていることから、Goolgeの悪意のあるアプリケーションの削減について、力を入れていることがわかります。
なお、2016年度にGoogle PlayからアプリケーションをダウンロードしたAndroid端末のうち、PHAが入っている確率はわずが0.05%となっており、2015年度の0.15%から大幅に改善されている。
GoogleはGoolge Playだけの対策ではなく、Android OSに対してセキュリティパッチを定期的に配信している。
このセキュリティパッチにより、2016年度は200社以上から提供している7億3,500万台ものAndroid端末がプラットフォームセキュリティアップグレードを受けているようだ。
しかしながら、2017年度時点で世界の約半分のAndroid端末はセキュリティパッチが配信されておりません。
Goolgeはこうした問題に、今後は立ち向かわなければならないと推測されます。
出典元:engadget
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